太秦からの映画便り

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映写室「能登の花ヨメ」白羽弥仁監督&田中美里さんインタビュー(前編)

映写室「能登の花ヨメ」白羽弥仁監督&田中美里さんインタビュー(前編)      
 ―震災の後に地域ぐるみで作った映画―

 誰にでも大事な家族がいる。でも今の時代、その家族が離れ離れで暮らすことも多い。心配しながらも故郷に母を残して都会で暮らす子供に対して、残された親の願いは、子供に迷惑をかけないように元気でいることだという。自分の事情に重なってぐっと来るが、この作品にはこんな具合に心に染みる言葉が一杯出てくる。撮影は震災の爪跡も生々しい頃だったのに、「エキストラ、おいしいご飯の炊き出しと、地域を上げて撮影に協力して下さった」と感謝で一杯の、白羽弥仁監督と田中美里さんに撮影秘話を伺いました。涙腺の緩む人々の触れ合いの話だけでなく、能登の朝市やおいしい食べ物、キリコ祭りや結婚式という珍しい風習も出てきます。

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(12月4日 大阪にて)

<その前に「能登の花ヨメ」とはこんな話>
 広告代理店で働くみゆき(田中美里)は、一人暮らしの婚約者の母親松子(泉ピン子)が足を怪我したと聞いて、震災の爪跡の残る能登へ手伝いに行く。はじめての田舎暮らしは戸惑うことばかりで、魚をさばきヤギに餌をやって広い家を一日中掃除する。めげそうなみゆきに近所に住むフジばあさん(内海佳子)は「みんな仲いいがいい」と呟くのだ。


<白羽弥仁監督&田中美里さんインタビュー>
―田中美里さんは大御所二人と渡り合う設定ですが、いかがでしたか。
田中美里さん(以下田中):最初はやっぱり緊張しました。でもそれはこの物語のみゆきのものでもありますから、ピン子さんと共演するのは初めてで、始めてお会いしたのがみゆきが能登の家を訪ねるシーンだったのですが、緊張が上手く役に重なって現れているのではと思います。現場では色々教えていただき楽しく進んで行きました。そのピン子さんに対して、内海師匠が「ピンちゃんそれは駄目でしょう」とかと教えてらして、ピン子さんに対してピンちゃんと言える人がいるんだなあと面白かったです。世代の違う女性がいることが、この物語の嫁、姑といった家族の繋がりそのままで、映像にもいい感じで出ていると思います。
―内海師匠は泉ピン子さんとお知り合いなんでしょうか。
白羽弥仁監督(以下白羽):なんでも浪曲師だったピン子さんのお父さんを知っていたとかで、ピン子さんがこんな小さい頃から(小さい背丈のしぐさ)知っていると言っていましたね。
―3人に対する監督の演出はいかがでしたか。
白羽:ご存知のようにピン子さんはどのような要求をされても出来る、色々な引き出しを持っている方ですから、今回は今までやってない役をやっていただこうと考えたんです。感情を出さない役を淡々とポーカーフェースで通してもらって、世間の思っているピン子さんのイメージを覆そうと思いました。現場ではしょっちゅう「淡々、淡々」と言い合って、合言葉のようにしていましたね。佳子師匠は86歳と言ってもお年を感じさせない元気でパワフルな方ですが、今回はあまり喋らない役で、師匠にとってはチャレンジだったと思います。と言っても、撮影が進んでいくと抑えきれずに芸人魂で面白いアドリブを入れられるから、こちらは思わず笑ってしまうんだけど、(ああ、いけない)と我に返って、それは止めてくださいとお願いしました。芸人に喋るなと言うのは酷だ、いじめだったと本人は言っています。この作品は地震というファクターが入るのでそちらに流れ過ぎると話が広がらずつまらなくなります。この物語の主人公は何にもない土地で色々なことに戸惑いながら、障害を撥ね退けて行く役なので、美里さんとは始めに、自然にやれば充分だから明るく前向きに行こうと話しました。二人一緒の撮影がピン子さんと会うところから始まるので、現実のピン子さんと色々なことがガツンといく始まり方と一緒で、あそこに本物の緊張感が出ていると思います。

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―田中さんは役と重なるところがありますか。
田中:似ているところもあります。似ているのはめげないこと。色々考えるけど、めげないで1歩進んで行こうというところですね。ただ、みゆきほどは強くなれません。あそこに行けるのかなと思うとやっぱり躊躇してしまう。能登の花嫁になるのは相当勇気がいります。好きな人でも好きな度合いによると言うか、今まで付き合った人のことを考えると行けなかったと思う。人と人との繫がりとか能登の楽しみ方も色々見つけたつもりだけれど、生活で多くの同じ事を繰り返していけるのかというと難しい。私は金沢の生まれで石川県の田舎の風景には慣れているので、能登の暮らしに対応は出来るんですが、繰り返してその中に居れるかどうかは解らないです。どうしても刺激が欲しくなってくる。魚をさばくシーンだって、ピン子さんは練習したらすぐスラスラ出来るようになったのに私は出来なくて、ああ、能登の花嫁は無理だなあと思いました。
監督:鯛は固いんですよね。
―田中さんの実際のお料理の腕前はどうなのでしょう。
田中:好きではあるけれど、腕前のほうはどうでしょうか。見てるほうが怖いらしく、包丁を使ってる姿など危険を感じると言われました。でも調味料をドバドバと入れるのは監督のアイデアです。あそこは勇気が要りましたが。

―能登弁は実際のものですか。
田中:ええ、能登の人が聞いても自然になっていると思います。
監督:お鍋を囲むシーンなど皆が喋っているところに美里ちゃんが入るとつられて訛り出すくらいでした。
田中:聞いていると引きずられて訛ってしまって。私は金沢弁なんですが普段は訛りを直されてしまいます。ようやく金沢弁が披露できると思ったら、設定が東京生まれで東京育ちと言うんで、残念でした。お話を頂いた時はてっきり地元の女性を演じるのだと思っていたんです。(聞き手:犬塚芳美)
 <明日に続く>

  この作品は、12/6(土)より第七芸術劇場で上映中
          続いて京都シネマ、シネカノン神戸で上映予定
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コメント


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田中美里さん

田中美里という女優さん、あまり良くは知らないのですが、すきです。
最初に見たのはNHKの連ドラでしたが、可愛らしさと芯の強さ・ほんわかした部分とすっとした部分・大胆さと繊細さを同時に感じさせる人だなあと思いました…
他の人にはない、独特の存在感があるような気がします。

ayako | URL | 2008年12月07日(Sun)22:27 [EDIT]


「あぐり」だったでしょうか

日本の美容師さんの草分けを演じられたあの作品でも、白無垢をお召しになっていたような気がしますが…(題名ともに不確かです。御免なさい)
今回の役もそんな感じで、おっとりとしながらも何とか頑張れる芯の強さを持っています。実際の田中さんは本当にきれいで(内側から輝いているような)、まじかでこちらを見据えて質問に答えてくださると、どぎまぎするくらいです。男の方だったら、もう大変でしょう。一度に虜になると思います。
なんでも携帯からアップするブログをされてるとかで、更新も早いそうです。ブログを始めて身近な物をどうかくかと言う視点が生れたと言ってらっしゃいました。

犬塚 | URL | 2008年12月08日(Mon)08:45 [EDIT]


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| | 2012年02月12日(Sun)05:56 [EDIT]


 

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