太秦からの映画便り

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映写室「フツーの仕事がしたい」土家トカチ監督インタビュー(前編)

映写室 緊急集会の案内と「フツーの仕事がしたい」土屋トカチ監督インタビュー(前編)
      ―過労死寸前まで働き、1人で労働組合に参加して― 

 世界を未曾有の不景気が覆いつくし、この冬は非正規雇用の人々が生存の危機に晒されています。現代版の「蟹工船」だと上映の度に注目され、「フツーの仕事がしたい」と訴えた映画の世界は、フツーで無い仕事すらも無いような、もっと過酷な状況に追い込まれました。だからこそ、労働組合の存在を知られたいと意気込む土屋トカチ監督のインタビューです。「他人事ではないんです。実は貴方にだって当てはまる。好きなことというのが曲者で、好きなことをしてるのだからという言葉に騙されて、お金にならない仕事をさせられていませんか」と問いかけられて、言葉に詰まりました。

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(2008年12月22日 大阪にて)

<その前に「フツーの仕事がしたい」はこんなドキュメンタリー> 
 皆倉信和さん(36歳)は、高校卒業後転々としながら大好きな車の運転を仕事にしている。現在はセメント運送をしているが月に552時間という労働時間ゆえ、家に帰れずトラックの中で寝泊りする日々。会社が赤字だからと賃金も下がり続け、限界を感じて”誰でもどんな職業でも一人でも加入できる”といううたい文句のユニオン(労働組合)の門を叩く。ところが待っていたのは会社からのユニオン脱退工作だった。


<土屋トカチ監督インタビュー>
―監督は京都のお生まれですよね。
土屋トカチ監督(以下敬称略):ええ、京都といっても北の方の舞鶴で生れました。大学は京都市内で学生時代は音楽をやっていましたが、95年に東京に出て行った時、新宿の都庁のすぐ近くにあるダンボールハウスを見て衝撃を受けたんです。日本は豊かなのにその中心地でこれは何だろうと思いましたね。書店員を止めた後、仲間達と支援を始め、夏祭りのイベントでボランティアスタッフになったんですが、憧れのバンドが出演するので、スタッフになれば近付けるかもという不純な動機もありました。
―映像の世界に入ったきっかけは
土屋:そのボランティアスタッフの中に映像で飯を食ってる人がいて、そのイベントの記録映像を作るのを手伝ってくれと言われて、手伝っているうちに楽しいし面白くなって、ホームレスの方を自分で取材したりもしていたので、もっと勉強したいと思って、29歳の時にある映像制作会社に入りました。でもそこを2年後に解雇されそうになる。それで労働組合に相談して、半年間交渉して貰った和解金でPD150というカメラを買ったのが始まりです。自分がこんなことにならなければ労働組合と関わることもなかったでしょう。

―だから今回も撮影しようと。
土屋:最初は依頼で始まりました。2002年に労働運動を広げていこうと、僕はそこの執行委員でもあるのですが、自分の解雇されているところを撮影し3分間のビデオに纏めて上映していたんで、組合の書記次長に変なやつがいると覚えてもらったようです。それからの縁で時々仕事を貰うようになった。今回も組合から、会社との交渉を有利にする為に、労働争議を20分位の映像に纏めて提出できるようにしてくれないかと依頼が来ました。撮影を始めたのは2006年の4月で、映画のファーストシーンで使ったものがそのまま最初の撮影です。主人公の皆倉さんと出会ったのもこの時が最初でした。会社側に暴力団まがいの人がいるから、用心の為にカメラを回しておこうということになって、そしたら最初から大変で、僕は工藤さんと言う人にタバコの火を押し付けられたり、どつかれたり、部屋を追い出されそうになったんです。労働争議に巻き込まれてしまった。映画にしようと思ったのはずいぶん後で、皆倉さんが退院してきて仕事に復帰した頃です。最初は僕と同年だとは思えないほど顔色も悪かった人が、明るくなって顔色も良くなった。人間ここまで変われるものかと驚いて、依頼を離れて撮り始めました。

―ご自分にもダブったとナレーションにありましたが。
土屋:ええ、自分の解雇の時とかですね。それにドキュメンタリーなのにこの作品には冷静さが足りないと言う人もいますが、映画の製作者と言うより、最初から争議に巻き込まれ人間扱いされなかったんです。こんな状態で冷静になれるわけがありません。両腕を羽交い絞めにされながら映しているからぶれている所もあります。最初は争議の時とか、暴れ始めると映しますよと言ってカメラを回していました。経営者側もカメラを回していて、皆倉さんに辞めると言わせてそれを映して証拠にしようと思ったんだと思います。工藤さんは喧嘩の仕方が上手いんですよ。カメラを払うふりをしながらタバコの火をつけたりするんですからね。
―皆倉さんは結局辞めるのだろうと思っていましたが。
土屋:たいていは辞めてしまうケースですよね。でもここで辞めたらこの人の人生は何なんだろうと思っていました。辛過ぎますよ。皆倉さんも一度辞めると言っていますが、本心ではなく会社に脅されて言ったもの。母親の葬儀の時から表情が変わって、絶対に職場に復帰すると言い出すんです。それまでは孤独だったのが、組合に入って色々な人を知り色々な人と話すようになり明るくなりました。(犬塚芳美)
                          <明日に続く>

   この作品は、1月24(土)より第七藝術劇場で、
         2月14日(土)より神戸アートビレッジセンターで上映


<「フツーの仕事がしたい」緊急集会のお知らせ> 
 現実の雇用環境が映画で描かれている以上に厳しくなってきました。それを見据えて、この作品の劇場公開に先駆け、下記の集会があります。ぜひご参加ください。

―フツーの仕事がしたい! 映画的表現から日本の「雇用」を撃つ!―
日本はどうなっちゃったんだ? どうしたらいい? 1.23緊急・映画上映とシンポの集い


日 時:09年1月23日(金)午後6時開場
会 場:エルおおさか(天満橋の府立労働センター)
参 加 費: 1000円

〈第1部〉
6:15~7:25 話題の労働ドキュメンタリー 『フツーの仕事がしたい』(土屋トカチ監督) 先行上映会 ―
―悲惨な労働の中で、生き残るための闘いがはじまった!
〈第2部〉
7:30~ パネルディスカッション「深刻な雇用実態と立法府がなすべきこと」
7:30~7:55 雇い止め、派遣切りされた人たち+ 土屋トカチ監督による実態報告
7:55~8:20 各党の出席者から発言
8:20~8:45 登壇者全員でフリートーク 

[主催/連絡先] 1.23緊急市民集会実行委員会
        06-6302-2073(第七藝術劇場気付)  第七藝術劇場 松村
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おはようございます。

おはようございます。

初コメです。

今日は1才の娘を膝に乗せて

子守しながら仕事してます。


またゆっくり寄らせてもらいますね。

それでは失礼します。

☆KEEP BLUE☆ | URL | 2009年01月27日(Tue)14:12 [EDIT]


子育て中のお仕事

子育て中も仕事を続けるのは大変ですが、続けているとお金以外にも何かが手に入ると思います。頑張ってくださいね。

犬塚 | URL | 2009年01月29日(Thu)09:48 [EDIT]


4月12日映画&トークライブ「フツーの仕事がしたい」

(すでに見られた方も初めての方もぜひぜひどうぞ!!)

こんばんは、ピースムービーメント実行委員会の
山崎です。

下記の上映&トークライブを共催させていただきます。
心の底からお勧めしたい本当にすばらしい映画です!!!

トークライブでは、監督のお話と、働く現場からの様々な
思い・声を、みんなで共有し合いたいと思います。

皆様ぜひぜひご参加ください。
・・・・以下転送転載大歓迎・・・・

映画&トークライブ「フツーの仕事がしたい」
土屋トカチ監督来場!!

●日時2009年4月12日(日)

映画&トークライブ(土屋トカチ監督+働く現場からの声)
開始時刻   上映    トークライブ
     ①12時   13時20分
     ②15時   16時20分

●会場:ひと・まち交流館京都 第4・第5会議室(3階)
    河原町五条下る東側 市バス「河原町正面」下車すぐ
    京阪「清水五条」駅下車 徒歩8分      
    地下鉄烏丸線「五条」駅下車 徒歩10分      
  TEL:075ー354ー8711
 案内:http://www.hitomachi-kyoto.jp/access.html

●料金
一般 1000円
DFL会員 700円
学生・フリーター・失業者 500円

●主催:「フツーの仕事がしたい」をみる会・京都
  参加団体:きょうとユニオン ユニオンぼちぼち 
       ピースムービーメント実行委員会
       ドキュメンタリー・フィルム・ライブラリー
●問合せ:松本:TEL090-2359-9278
     Eメール:botiboti@rootless.org

◆土屋トカチさんのプロフィール
1971年生まれ。京都府舞鶴市出身。龍谷大学法学部卒。新聞奨学生をしながら大学を
卒業。
書店員、工場勤務等を経て、00年映像制作会社へ就職。02年会社都合により解雇。
現在フリーランス映像ディレクター。映像グループ ローポジション所属。
主な作品「たのしき われらが楽生院」(06年)「フツーの仕事がしたい」(08年)。

●映画「フツーの仕事がしたい」
作品詳細http://nomalabor.exblog.jp/i2/

撮影・編集・監督・ナレーション:土屋トカチ
出演:皆倉信和
取材協力:全日本建設運輸連帯労働組合、皆倉タエ、皆倉光弘
ナレーション:申嘉美
音楽:マーガレットズロース「ここでうたえ」 (アルバム「DODODO」より オッフォ
ンレコード)
制作:白浜台映像事務所/映像グループローポジション
配給・宣伝:フツーの仕事がしたいの普及がしたい会
宣伝協力:ポレポレ東中野
2008年/日本/DV/70分/カラー

「はっきり言ってどん底でした。 労働組合と出会うまでは。」
(神奈川県・セメント輸送運転手/36歳)
現代社会で不可欠なインフラ、コンクリート。
そのコンクリート原料のひとつ、セメント。
この映画の主人公・皆倉さんはセメント輸送の運転手だ。
月552時間にも及ぶ労働時間ゆえ、家に帰れない日々が続き
心体ともボロボロな状態。すがる思いで、ユニオン(労働組合)に加入した皆倉さ
ん。
彼を待っていたのは、会社ぐるみのユニオン脱退工作だった。
自称・会社関係者は、「30万円やるから組合を辞めろ」と連日脅迫。
急死した母親の葬儀へも押しかけてきた。
皆倉さんは、過労のため難病を患い緊急入院。その時、ユニオンは・・・。
生き残るための闘いが否が応でも、はじまった!

●映画へのコメント

震えるほどの怒りと、それ以上の感動をもらった。
映画の中、何度も一緒に怒り、泣き、笑った。
フツーに働き、フツーに生きることが困難となってしまった21世紀。
それを取り戻すための尊厳をかけた闘いの記録に、
ものすごく大きな勇気をもらった。

雨宮処凛(作家)

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山崎 | URL | 2009年04月02日(Thu)23:12 [EDIT]


 

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