太秦からの映画便り

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映写室 「TAJOMARU」小栗旬舞台挨拶レポート

映写室 「TAJOMARU」小栗旬舞台挨拶レポート
    ―始めに小栗旬ありきの企画!―

 芥川龍之介の「藪の中」を新しい解釈で蘇らせた大型時代劇「TAJOMARU」がもうすぐ公開になる。時代劇だけれど、テンポ、テーマと時代劇の枠を超えたエンターテインメントの仕上がり。惚れ惚れするような男気溢れる人間の魅了をたっぷりと描く。主役は「クローズZERO」、「クローズZEROⅡ」で人気を不動にした小栗旬。世界をまたにかけて数々のヒットを飛ばす山本又一郎プロデューサーと一緒の、舞台挨拶のレポートです。

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(8月28日、大阪にて)

 「女性が多くて嬉しいなあ」とテレで真摯さを隠す小栗旬さんと、「今日はお越しいただいてありがとうございます。僕ら作ったものにとって、試写会と言うのは本当に心配で、直前まで身の細る思いなんです。でも今日こうして沢山お出でいただき、皆さんの笑顔を拝見して、(ああ、待っていてくださったんだなあ。大丈夫だ、行ける!)と元気をもらえました。ぜひこの作品を応援して下さい」と、どこまでも真摯な姿勢のプロデューサーの挨拶で始まった。

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(C)2009「TAJOMARU」製作委員会

司会:この作品を作ろうと思ったきっかけは?
山本又一郎プロデューサー(以下敬称略):小栗君は舞台も頑張っていて、大阪でも上演したんですが、彼が主演の「カリギュラ」を見た時、舞台に溢れる俳優としてのオーラやエネルギーに圧倒されました。それをスクリーンに出せないだろうかと考えて、黒澤作品の中でも一番好きな「羅生門」を思いついたんです。三船敏郎さんとかそうそうたる方々が見事に作り上げていて、リメイクはハードルが高く、作りたいと思いながらも今まで手が出せなかったけれど、彼にぴったりなのはこの役だ、小栗旬を通して今の物語にしたいと思いました。今回は、最初に小栗旬ありきの企画だったんです。
司会:そういう風に抜擢されて、小栗さんの役作りは?
小栗旬さん(以下敬称略):僕は役作りはあまりしないんです。

司会:今回難しかったのは?
小栗:松方弘樹さんとの殺陣は、ついていくのに必死でした。
司会:でもその松方さんは、小栗さんの殺陣のリズム感が良いと誉めてらっしゃいましたよ。共演者とはいかがでしたか?
小栗:和気あいあいでした。皆と一緒で楽しかったです。
司会:小栗さんは撮影が終わっても涙が止まらなかったと伺いましたが?
小栗:僕は役を引きずるタイプではないんですが、彼を生きて悲しくなってしまって。
司会:これを演じて今までの自分と変わりましたか?
小栗:いや別に…。(ニコニコしているんだけれど、質問には短くしか答えず、司会者は「もっと話して欲しいなあ」と笑いながらリクエストし、隣の山本プロデューサーは苦笑い)

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司会:阿古姫役の柴本幸さんはいかがでしたか?
小栗:幸ちゃんは体当たりの女優さんで、いつも100パーセントで向かってくるので、演技的に受身のこちらも100パーセントで受け止めないといけず、大変でした。
司会:そんな役作りは、どんなことろから? 衣装とか手が込んでいますが。
小栗:普段は着るものなんてどうでもいいんだけれど、こんな時は大事ですね。
司会:山本さんから見て、そうして出来た多襄丸はいかがでしたか?
山本:観て頂くと解ると思いますが、してやったりです。この作品のテーマでもあるんですが、台詞にもある、(正しいことが全てでは無い)という複雑な事を、感心するほど深く表現してくれました。本人は言わないけれど、脚本をそうとう読み込んだんだと思います。若い俳優の周りを固めてくださった松方さんとか、萩原健一さん、近藤正臣さん等は皆僕の昔からの知り合いで親しく、今回協力いただけました。長年時代劇を演じてきた人たちですから、さすがに慣れていて貫禄もある。画面に重厚さが出ています。彼を始め若い俳優さんは、ベテラン陣から得るところが多かったと思いますね。

司会:一番好きなシーンは?
小栗:そうだなあ、何処かなあ…。一杯あるんですが、自分のシーンを押すのは恥ずかしいんで…。皆でやったシーンですかね。
山本:多襄丸がお白洲から立ち上がって、むんずと刀を掴んで次に立ち向かっていくシーンとかは、彼の見せる気迫に鳥肌が立ちました。激しい立ち回りもベテランを相手に頑張っているので、ぜひ見て欲しいですね。
司会:迫力満点のシーンが沢山ありますよね。最後に会場の皆さんに一言。
山本:お忙しい中、「TAJOMARU」の為にお越しいただき有難う御座います。映画が息吹くのは皆さんのお目に触れてからです。素晴しい作品に仕上がっていますので、最後の後押しを皆さんのお力でお願いいたします。
小栗:映画は皆さんがそれぞれの見方で楽しんで下さればいいけれど、あまりつまらないと思わないで見て下さると嬉しいです。

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 …と、小栗旬さんは最後までテレの仮面をはずさず、司会者と山本プロデューサーを苦笑いさせた。でも始終楽しそうな笑顔、言葉とは裏腹のこの作品への思いや満足度が伝わってくる。退場時に舞台の袖に消える間際には、体を傾け舞台に無理に残して、客席のあちこちに激しく大きく手を振る。その度に割れるような歓声と拍手。小栗流ファンサービスはちょっとひねっていた。もちろんファンはそんな彼の内面をよく理解している。努力した姿を見せるのを嫌うスタイリストぶりや、話さなくても出来たものを観てくれというこのシャイな姿が、小栗旬の人気の元でもあり、彼流男道の真骨頂のようだ。ヤンチャな笑顔が印象に残った。

 この作品は、9月12日(土)より 梅田ブルク7、なんばパークスシネマ、
                     MOVIX京都、OSシネマズミント神戸 他全国ロードショー


《「TAJOMARU」について》
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 <乱世の室町末期。名門の畠山家の>次男直光(小栗旬)は、芋泥棒を助けて桜丸と名づけ兄弟同然に過ごす。大納言の娘、阿古姫は許婚だ。大納言が亡くなると、彼が残した金塊を巡り将軍(萩原健一)が陰謀を企む。阿古姫と結婚した者が金塊と管領職を手に出来るというのだ。仲の良かった兄は、「阿古と暮らしたいだけ。他のものは要らない」と言う直光を信じられず、地位とお金が欲しくて阿古姫を無理やり犯す。阿古と逃げる直光、追う兄。さらには助けた桜丸の裏切り、盗賊多襄丸(松方弘樹)との遭遇と、運命に翻弄される直光…。

 <兄や自分が助けて兄弟同然に育った桜丸>に裏切られ、失意のどん底の直光だけれど、許婚の阿古姫の裏切りだけは、目の辺りにしながらも何かが信じられない。憎むよりも、「何故なのだ?」と問いただしたいのだった。そんな彼に惹かれ、盗賊の一味が命をかけて助ける。徐々に明らかになる真実、少しでも阿古を疑った自分を責める直光。情に厚く正義感の強かった若者が、「正義だけが正しいとは限らない」と思い知るにいたる過程が丁寧に描かれる。激しい立ち回りやアクション、躍動感に引っ張らせながらも、最後まで一人の男の心の中に照準があっているのが見事だった。時代劇で乱世の物語なのだけれど、それ以上に恋の物語なのだ。凛とした柴本幸の美しさ、小栗旬の男気が印象に残る。「GOEMON」に続いて、新しい分野からの監督が、時代劇を現代に蘇らせる術を確立したと思う。
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コメント


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小栗君カッコいい!

詳しいレポートをありがとうございます。小栗君カッコいいでしょう!!激戦を潜り抜けて試写会でも観ましたが何度も観たい。公開を待っているのです。

けいこ | URL | 2009年09月04日(Fri)20:52 [EDIT]


Re: 小栗君カッコいい!

> 小栗君カッコいいでしょう!!

考えてみると、赤いジャケット、それもタキシード仕立てなんてなんて誰でも似合うと言うもんじゃあない。カッコ良いんだと思います。足元がサンダル(?)なのは、微妙なずらし?それとも特別なファッションなのでしょうか?
照れ方が新鮮でした。

犬塚 | URL | 2009年09月04日(Fri)23:18 [EDIT]


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| | 2013年02月12日(Tue)08:58 [EDIT]


 

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