太秦からの映画便り

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壮大なファンタジー

映写室「ライラの冒険~黄金の羅針盤~」上映案内

     ―守護精霊(ダイモン)の見える異界―

 壮大なファンタジーの世界をさ迷った2時間。架空の世界なのに、物語も映像も丁寧に作られているから現実と見まごう。時代も不詳で、未来のようでも過去のようでも、今の私たちの裏側の世界のようでもあった。まさにもう一つの世界、パラレルワールドだ。楽しいこの不思議な世界を、夢見がちな子供だけでなく、夢を取り戻したい大人にもお勧めです。

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TM & (C) MMVII NEW LINE PRODUCTIONS, INC.ALL RIGHTS RESERVED.

 <舞台はイギリス・オックスフォード> 両親を亡くし学寮で暮らすライラ(ダコタ・ブルー・リチャーズ)は、お転婆で下働きの少年と遊び回る日々。でも彼女を引き取りたいと言うコールター夫人(ニコール・キッドマン)の冒険談に惹かれ、一緒に旅する事になる。学寮長が「真実を示す羅針盤だから、人に渡してはいけない」と黄金に輝く羅針盤をくれた。お別れを言いたいのに町に少年たちはいず、奇妙な噂が…。
 <こうして不穏な影と共に旅が始まるが、> 登場人物が多く、しかも複雑な設定の、誰が味方で誰が敵かが解らない話をすぐに理解するのは難しい。でも時間と共に、この不思議な世界がライラの目線に合わせて少しずつ姿を見せてくるので、自分が冒険するつもりで謎解きを楽しんで欲しい。

 <人の隣にいる動物を最初はペットかと思ったが>、実は動物はその人の守護精霊(ダイモン)で、心の奥底の魂が動物の形をして外に出たものだ。ライラの住む世界は私達の世界とは似て非なる、霊的な世界らしい。しだいにダイモンは自分を映す鏡でもあり、パートナーでもあり、両者は離れることが出来ないと解かって来る。人との距離、人間の言葉を話し毛並みをうねらせて動く様、擬人性や人とダイモンとの絶妙の取り合わせ等、動物の映像には目を見張る事ばかり。
 <ファンタジーの宝庫イギリスで生まれた原作が>、色鮮やかに形を見せて世界中に広がった。古い建物を使った実写の重厚さと、そこに滑り込ませる飛行船等の近未来的な創造物、私たちが住む世界とのわずかな差異の見せ方が巧みで、気が付くとライラに寄り添っている。デザイナー、デニス・ガスターのセンスに圧倒された。

 <原作のファンだったと言う>、熾烈なオーディションでライラ役を勝ち取った、新人のダコタ・ブルー・リチャーズが伸び伸びとお転婆娘を演じる脇で、主役級の俳優陣がじっくりと演じる贅沢さも見逃せない。ニコール・キッドマンの怖くて美しい事、ダニエル・クレイブのカッコいい事、必見です。
 この旅の行く手な何処なのか。ライラの叔父(ダニエル・クレイブ)も待っていそうだし、コールター夫人は何者なのか、北の果てにどんな企みがあるのか、ライラの両親は等々全ては謎の中だ。始まったばかりの冒険のもう続編が待たれる。

   3月1日(土)より全国で拡大ロードショー。
   なお、23(土)、24(日)に特別先行上映があります。


※原作について
 <原作者のフィリップ・プルマンは>、1946年にイギリスに生まれて、幼少時代を南アフリカやオーストラリア等さまざまな国で過ごし、7歳の時父が飛行機事故で死ぬと、今度は母と共に英国国教会派の牧師だった祖父に育てられた。成人すると中学教師をしながら小説や戯曲、絵本等を手がけ、90年代初頭に友人に薦められたのがきっかけで、実に7年の年月をかけ「ライラの冒険」シリーズを完結させている。
 <この物語が大人をも魅了する所以だけれど>、フィリップは教師経験を生かして大人と子供の目線を自在に行き来して、どちらをも生き生きと描く。さらに、多感な頃に多様な文化と広い世界を見聞きしたせいか、根底に宗教観を持ちながら、創造の世界は限りなく広がっていくのだ。昨年「この70年間で最も重要な児童書NO.1」に贈られる、”カーネギー・オブ・カーネギー”を受賞すると、児童書を越え、大人にとっても読み応えのあるファンタジー小説の地位を確立した。「ハリー・ポッター」の卒業生が手に取る作品として知られ、その「ハリー・ポッター」を押さえ、イギリス国民に過去最も愛された小説の第3位に輝いている。
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コメント


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3月に、子ども会のお別れ会で映画に連れて行く予定をしていたのですが、もう、絶対に「ライラ」ですね。
私も観たい。
子どもたちにも観て欲しい。

イギリスのファンタジーってどうしてこんなにわくわく・ドキドキさせられるのでしょう?
なぜあんなに魅力的に?
保護者もたくさん巻き込んで大勢で観て、大いに話をしたいと思います。


余談ですが、アースを見て以来、何かにつけ子どもたちが「そんなことしたらしろくまが一匹死んじゃう」と気にしています。
ガスのつけっぱなしや水の出しっぱなしを注意するようになりました。
ストーブつけないで靴下はいたりもう一枚服を着たり。
プリントの裏を使ったり。
親が言うより、ずっと良い影響を受けたみたいです。
美しい風景だけでも充分と思っていたのですが、うれしい誤算でした。
 



 kimico | URL | 2008年02月23日(Sat)10:03 [EDIT]


子ども会ならもう絶対「ライラ」ですよ。私ももう一度観たいし、家族にも「必見!観ないと損」と薦めています。ライラの住む不思議な世界の、空気感まで伝わってくるのが凄くて。もう一度漂いたい。
私は字幕版で観たけれど、物語が複雑だから、子供達が低学年なら吹き替え版も選択肢かもしれません。ダイモンはその人の人格と深く関わっているので、まだそれの固まってない子供のダイモンが、時に応じ動物の種類が変る所など、暫く観ていると気が付くんだけれど、ちょっと難しいかも。今までそんなに思わなかったのに、この1作でとどめを刺されて、イギリスのファンタジーの虜になりました。歴史が物語を生むのでしょうか。

ところで「アース」の白熊も印象的でしたね。氷からずり落ちる姿が忘れられなくて。今回の巨大な白熊も圧巻ですよ。鎧を着て人の言葉を話し、魅せられます。

映画のツボ | URL | 2008年02月23日(Sat)23:00 [EDIT]


 

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