太秦からの映画便り

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映写室 ドキュメンタリー「破片のきらめき~心の杖として鏡として」上映案内

映写室 ドキュメンタリー「破片のきらめき~心の杖として鏡として」上映案内    
―精神科病棟での芸術活動の記録―

 <この作品は、あるアトリエに集う> “精神の病”を抱える人々の、“心の声や叫び”を在るがままに記録したもの。一般には解かりにくい、精神の病を抱えた人々の繊細な心の領域が、絵画と日常から、慎み深く、配慮を持って、映し出される。何て繊細で、何て不思議な世界。心を揺らされた。精神を病む事事態が、藝術の領域を旅しているようでもあるのだろう。

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(C) 2008 破片のきらめき心の杖として鏡として製作委員会

 <舞台になったのは平川病院> この精神科病院の中には、造形作家 安彦講平さんが、もう40年近く指導を続けるアトリエがある。安彦さんを慕い、入院患者だけでなく、外からも色々な人がやってくる。誰もが作品を見せながら、それ以上にそれに込めた思いを安彦さんに語る。絵画だけでなく、オブジェを作る人もいる。ここは患者達の自作の誌や音楽を発表する場所にもなっている。魂が生み出したもの、つまり魂を晒す場所だ。

 <安彦さんは彼らの作品を見>、話を聞きながら、さり気無いアドバイスをする。それに対していっぱしの画家のような返答を返す患者達。ここでは自己表現することでそれぞれが自分自身を癒し、そんな仲間を見ることで自分が癒されているように見える。絵画という空想の中で、現実社会では縮まっている心を伸ばし、その自由さを楽しんでいるようにも見えた。安彦さんはそんな彼らを見るのが楽しそうだ。優しく、さり気無く見守っていく。

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(C) 2008 破片のきらめき心の杖として鏡として製作委員会

 <驚くのが、うつ病や潔癖症を患う彼らが>、自然な形で自らの病んだ姿を晒している所だ。“潔癖症の男性など、早朝に起き、出かける支度に3時間近くもかかる。少しでも必要と思うものは、ありとあらゆる物をポケットに突っ込み携帯する用心深さ。しかも何度も何度も蛇口を閉めながら、タバコをふかして心の安定を図り、次の動作に移れる瞬間を待って、自宅から出る。アトリエに行きたくて、2,3日前から体調を整えて、こうして出かけるのだと言う。
 <若い頃の画家になる夢を捨てきれず>、幻聴に苦しみながら、表現する事で心の平穏を獲る人もいる。絵画への思いと病の苦しみを語りながら、彼らに何の緊張もない。それもそのはず、カメラマンの高橋慎二さんはここに10年以上も通い、彼らと交流し、人間関係を築いた上で、出来るだけ自然な姿の彼らと、その作品をカメラに収めたのだ。高橋さんが彼らと彼らの生んだ作品に、心をつかまれた様がそのまま映っている。
 <描いた人も主役だけれど>、もう一方の主役は、彼らの作品。ディカプリオ扮する過去のトラウマに苦しむ男を主人公にした、マーティン・スコセッシ監督の「シャッター アイランド」が注目を集めているが、精神の病を持つ人々の心は複雑だ。健常者には見えないものが見える。まるで描いた人そのもののような、揺らぎのある不思議な絵画に心を揺さぶられた。(犬塚芳美)
 
 この作品は、第七藝術劇場(06-6302-2079)で
       4月10日~16日(金)10:30~(1日1回上映)
       4月17日(土)~22日(木)16:40~(1日1回上映)



*制作委員会は、皆さんの地域、グループ、学校等での上映会をサポートします。
    監督、安彦さんたちとのトークセッション、絵画展等もご相談を。
        Tel:090-8647-4268(高橋) 090-2564-5494(中村)
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コメント


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シャッターアイランド

精神病患者を実名で映したと評判になった「精神」には実は色々不満があった。精神を病んでいる人々の真実の姿からは遠いものだった。「シャッターアイランド」の謎解きはどう思われますか。

T.T | URL | 2010年04月13日(Tue)01:26 [EDIT]


Re: シャッターアイランド

> 「シャッターアイランド」の謎解きはどう思われますか。

我が家でも喧々諤々、あの場面の意味はと盛り上がりました。と言っても、家庭内意見の対立はなく、ただ世間では極少数派みたい。洞窟で出会った女医の言葉を真実だと。

犬塚 | URL | 2010年04月14日(Wed)08:34 [EDIT]


もう少し詳しく伺いたいです。

T.T | URL | 2010年04月15日(Thu)02:00 [EDIT]


Re: タイトルなし

> もう少し詳しく伺いたいです。

最初、色々な方が「謎が直ぐに解けた」と書き込まれて、我が家だけ確信はなく2人で確認し合ってやっと、「そうだよね」と安心した状態だったので、戸惑いました。
やっぱりテディは島で人体実験を行っているのを疑ったことから、目を付けられたのだと思います。
元々、ナチスのユダヤ人収容所を開放した時、捕虜にすればよいナチスを、恐怖感から彼の属した隊が皆殺しにしたことで、人間のおぞましさを体感し、良心の呵責で苦しんでいた。そんなトラウマと仕事の忙しさから、妻が精神的に不安定なのに気付きながら、そこまで病理が深いと思わず、ちゃんと向き合わなかった。人間と人形の区別がつかなくなって子供たちを溺死させた妻を見て、彼女の「楽にして」という言葉にも触発され、夫の責任として、妻を殺した(本人が自分で拳銃を撃ったのかも)。その後で全てを忘れたくて、放火したのかも。そんな事実を認めたくなくて、一家が放火魔に殺されたと、記憶を塗り替えて暮していた。どちらにしても自分のせいで一家を失い、精神のバランスを崩してしまったのでしょう。
そんな全ての記憶が、事実のままに甦ってきた。走行する間に、「RUN」と言う走り書きや、洞窟で出会った女医の言葉から、この島で行われている、人体実験という忌まわしい事実を確信する。元ナチスの医者から伝授されたそれが行われていると。
同僚のチャック、実は医者が成りすましていたですが、彼は迷いの中にいるのだと思う。最初はテディを助けたくて、事実を暗示するような事を言う。でも自分も加担し始めた以上、表立っては責任者に逆らえない。最後のテディのセリフは、そんな彼の良心に向って放った矢。この島から逃げられないと観念したのと、一家を失った悲しみから、もうどうでもよくて言ったのでは? 解かりながらロボトミー実験に向うのだと想像しました。
これで大体つじつまが合います。今はこんなレビューもあるけれど、最初は全くなくて、。実はキネマ旬報でも別の謎解きをしている。皆がどうしてテディの事を解からないのかと、そのことが謎でした

犬塚 | URL | 2010年04月17日(Sat)08:56 [EDIT]


 

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