太秦からの映画便り

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映写室 「幸せの太鼓を響かせて~INCLUSION~」インタビュー前編

映写室 「幸せの太鼓を響かせて~INCLUSION~」インタビュー前編    
―知的障害というハンディーを乗り越えて全国2位に輝いた!― 

INCLUSIONとは包み込む共生社会のこと。「障害のある人が普通の場所で普通に暮らすこと」を意味します。1980年代に英国の社内福祉政策の理念として使われ始めましたが、そんな社会が日本でも当たり前になることを願う、素敵なドキュメンタリーが完成しました。製作総指揮を務めるのは知的障害のある人々を長年見つめてきた、元総理夫人細川佳代子さんで、小栗謙一監督とのコラボレート第4弾です。小栗謙一監督とドキュメンタリーが捉える、瑞宝太鼓のメンバー岩本知宏さんと川崎琢也さんにお話を伺いました。

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©2011able映画製作委員会

<その前に「幸せの太鼓を響かせて~INCLUSION~」とはこんな作品>
 長崎県の通称コロニー雲仙では、知的障害のある人々が、職員や地域の人々の支援や協力を得て、普通の社会で自立して暮している。このドキュメンタリーの主人公は、その中で暮らすプロの和太鼓奏者集団「瑞宝太鼓」のメンバーたち。難しい新曲に挑む様子を通して、普段の生活にもカメラは忍び込む。かって息子と別れた母親、奥さんや子供というメンバーの周りの人々へも映像は広がっていく。そこにあるのはまさにINCLUSION。障害があってもなんら変わりのない普通の暮らし、普通の思い。皆が望む桃源郷が浮かび上がります。


<小栗謙一監督インタビュー>
―どのようなきっかけでこの作品が出来たのでしょう。
小栗謙一監督(以下敬称略):長年知的障害のある人々を見つめてきた細川佳代子さんが、2005年にスペシャルオリンピックを日本に招致されたんです。それを背景にして発達障害のある人々を追った「able」、「Host Town」等作ってきたのですが、もうそろそろ「INCLUSION」と言う言葉を日本にも根付かせたい。そんな映画が作れないだろうかと話していたところ、細川さんから、長崎県にこんなところがあるのよとコロニー雲仙のことを教えてもらって、2009年に二人で見に行き、非常に惹かれて作ることになりました。

―障害を抱える人々には桃源郷のような環境ですね。
小栗:理事長の田島さん夫妻が本当に素晴らしいのです。身寄りのない障害者たちを、自分の家に迎え入れて子供のように育てていく。岩本さんも田島さん夫妻を両親だと思って育ったんですからね。立派な施設があったのに、入所者に「何を一番したい」と尋ねた時「家に帰りたい」という答えを聞いて、地域移行しようと施設を解体する。障害者たちが民間アパートやグループホームで暮らす等、町に出始めるんです。それも手厚いサポートを付けてで、サポートするほうも仕事として成り立っているからいいし、サービスを受けるほうも向こうが仕事だと思えば気後れしなくていい。

―コロニー雲仙を運営する、バックのスタッフが相当に頭がいいのですね。
小栗:田島夫妻の信念のようなものですよ。それがこんな結果を呼んだのでしょう。「瑞宝太鼓」のメンバーも年間130ステージほどもこなすプロの太鼓奏者で、充分な収入を得ています。岩本さんや川崎さんの奥さんも働いていますしね。全国の障害者の人が羨ましいんじゃあないかなあ。こういう仕組みが全国に出来るといいなと思います。

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(5月26日 大阪にて)

―皆さん生き生きと暮らしてらっしゃいますね。
小栗:何処に障害があるのか解からないのがいいでしょう。障害者と言う言葉は年金を貰ったり、学校へ行く際に便宜上使ったけれど、暮らす上では関係ありませんからね。技術にしても、「瑞宝太鼓」のメンバーはどんどん上手くなって、今や裏で支えるスタッフを越えてしまった。本当のプロの時勝矢一路さんのような方でないと、もう教えられないレベルです。全国で2位ですからね。障害者だからと言う枠は完全に無くなっています。
―ラスト等本当に素晴らしい演奏でした。作品では岩本さんの言葉を萩原聖人さんがナレーションされてますが。
小栗:ナレーションは僕が7ヶ月付き合った中で岩本さんから出てきた言葉です。萩原さんはさすがに俳優さんで、客観性を持ちながら一人称でナレーションを入れてくれました。それがとてもしっくりきています。

―編集で苦労されたことは。
小栗:苦労ではないのですが、作品には残っていないけれど実は手当たり次第に色々な人にインタビューしました。メンバーそれぞれの私生活も取材しているんです。敢えて使っていないけれど、取材したことによってよりよく彼らの事が解かれたと思います。
―重いぐさりと来る言葉もありますね。
小栗:結婚して子供を作りたいんだけれど、そんなことを言ったら親が悲しむから心の中にしまっておくと言うのは、多くの障害者の本音じゃあないかなあ。岩本さんはそれをしているんですけどね。今はいいお父さんだけれど、ここまで来るには実は大変だったようです。家族同然の存在の、世話人さんの役割が大きいんですよ。最初は子供を叱るのも軽くぽんと叩くというのが出来なくて、太鼓のように叩いて、そんなことをしては駄目だよときつく叱ったようです。ミルクにしても奥さんが熱湯で作ってそのまま飲ませようとして赤ちゃんが泣いてしまったり。そんなことがいっぱいあって、それを訓練して今があるわけです。この作品を大勢の方に見ていただき、コロニー雲仙の仕組みが全国の自治体のヒントになればと思います。(聞き手:犬塚芳美) <明日に続く>


5月28日から梅田ガーデンシネマ にて公開  

*この作品は、バリアフリー上映会があります。
  5月28日(土)11:20の上映は音声ガイドと日本語字幕スーパー付き
    6月5日(月)10:00の上映は日本語字幕スーパーのみ
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