太秦からの映画便り

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映写室 「犬飼さんちの犬」小日向文世さん合同会見(後編)

映写室 「犬飼さんちの犬」小日向文世さん合同会見(後編)     
―和みの人、小日向さん主演作!―

<昨日の続き>
―奥さん役のちはるさんはいかがでしたか? 犬飼さんは自分の知らないところで楽しそうにしている奥さんを偶然見るわけですが、それとかはどうでしょう?
小日向:ちはるさんはとても面白い人で、ちょっと天然が入っているんですよ。奥さんには本当は自分と一緒にいる時こそ一番楽しそうにしていて欲しいのに、時間と共にそうじゃあなくなっていく。僕は本当は、子供が出来ても何時までも奥さんと新婚の頃のように仲良くしていたいんだけど、そういうのも煩がられるのかなあ。僕は仕事以外の時は、家に籠って一人でいるほうなんです。人間嫌いなのかなあと思う。でも役を通して人と接するのは平気で、楽しいし面白い。素の小日向になって人と接するのは苦手なんですよね。

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©2011「犬飼さんちの犬」製作委員会

―小日向さんというと舞台のイメージもあるのですが、映像との兼ね合いは?
小日向:この間は三谷幸喜さん演出の「国民の映画」に出ましたが、劇団を解散してからは映像のほうが多いんですよ。劇団にいた19年間は1年中舞台でしたが、映像を始めてからは念に1度か2度のペースになっています。今頃になってお客様の前に立つのが怖くなりました。前にはそれしか知らないから怖くなかったんですけどね。舞台の場合は納得できる本とか、誰が演出してくれるのかとか気になります。役者としての欲が出てきて、恥をかきたくないとか上手くやりたいとか、色々なことを思い出して、慎重に選びますね。ドラマに出ていた小日向さんが、どう舞台をやるのかと思ってみているだろうと思うと、怖い。怖いというのを知りました。でも、演じるという事に関しては同じなんですけどね。目の前にいるのがカメラかお客さんかの違いだけですから。

―そんな小日向さんの、役へのインとアウトはどんな具合なのでしょう?
小日向:僕は意外とクールなんです。普段は終わるとパーッと離れて、家でも引きずらないですね。ただ、役を掴み切れていない時は、ずっと役のことを考えてしまう。どうやったら役を掴む事が出来るか、ずっと考えるので、食欲までなくなるんです。(何かが違う。自分の中で役を掴み切れていない)と思うと、お客さんの前で演じるのを楽しんでいない自分がいて、辛い。「国民の映画」の時は参りました。なんか違うんです。(これは拙い。間に合わない)と思って東京のゲネ・プロの時は緊張しましたね。
―いつもは楽しんでらっしゃると?
小日向:そうですね。もっと緊張しないといけないんだけど、楽しんでいますね。緊張している時でも、その中に楽しさがあるんです。でもあの時は緊張だけで埋まっている自分がいた。楽しめない自分がいると僕の場合、台詞を噛んでしまうんですよ。

―そんな風に演じることにまっしぐらな小日向さんが、役者になろうと思われたきっかけは?
小日向:写真学校を卒業して皆が就職し始めた時、「いや、これは違う。自分がやりたいのはこれじゃあない」と思ったんです。本当にやりたいのは何なんだろうと思って、心の蓋を取ってみたら、俳優になりたいという思いを閉じ込めていたのに気が付いた。俳優になりたいなんて思うこと事態気恥ずかしい気がしたけれど、正直にと思ったら心の底からその思いが出てきたんです。もっとも、子供の頃学芸会で舞台に立って楽しかった記憶はしっかり残っていましたからね。劇団に入ってからも上手く行かなくて演出家から何度も駄目出しをされたり、役がつかなくて食えないからアルバイトをしながら続けていた時でも、役者を止めようと思った事は一度もない。やっぱり好きだったんだなあと思います。演じるという事は楽しいんですよ。

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6月21日 大阪にて)

―今こうして演じることについて真剣に話してくださる小日向さんも、映像の中の小日向さんも、私たちにその真剣さを感じさせず、肩の力を抜いた自然体で独特の癒しを下さいます。それはどうしてでしょう?
小日向:まあ、この間の「国民の映画」の舞台のように、そうじゃあないものもありますが、僕は基本的に演じる人を大好きになるんです。嫌な人であっても、その人の中の情けなさを見つけて好きになる。この作品の犬飼さんとか大好きですよね。情けなくて後ろから頑張れって背中を押してあげたくなる。そんな風に人を大好きになっているから、ポジティブな波動か何かが出てるのではないでしょうか?自分では分からないのですが。

<インタビュー後記:犬塚>
 作品は不思議な世界感です。離島に妙な懐かしさも感じました。島石鹸にしても、こんなことで商売になるわけがないようなゆるゆるの世界。全てが一種のユートピアです。それが心地いい。
小日向文世さんは映像の中よりずっとお洒落な方。飄々と会見場に現れて、ニコニコしながらえ演じる事への熱い思いを話してくださいました。質問の言葉を広げていく豊かさにも感動です。それに、癒しのオーラだけでなく、好きなことに真っ直ぐ突き進んできた人の潔さが伝わってきて、こちらまで頑張る力をもらえました。確かに、目に見えない肯定的な波動が出ていた気がします。



この作品は、6月25日からシネ・リーブル梅田、
京都みなみ会館、109シネマズ、HAT神戸 にて公開


「犬飼さんちの犬」
出演:小日向文世 ちはる 木南晴夏 池田鉄洋 徳永えり でんでん 佐藤二朗 
清水章吾
監督:亀井亨(『幼獣マメシバ』『ねこタクシー』)
主題歌:「ワン☆ダフル」SEAMO(アリオラジャパン)
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